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SUBARU New LEGACY TOURING WAGON 3.0R 試


LEGACY TOURING WAGON 3.0R

2003/09/20 夜、天気 雨、路面 ウエット、試乗コース 国営昭和記念公園周辺

 

9/19夜、担当セールスから電話があり「明日1日だけ、うちの B4 3.0R と他の営業所の TOURING WAGON 3.0R を交換するのですが、良かったら乗りに来ませんか?」と誘われた。借りてくる TOURING WAGON には、何と McIntosh Sound System が装着されているという。多少遅くなっても待っていてくれるというので、せっかくのお誘いだし「まだ B4 3.0R の試乗記も書いていないのに…(^_^;)」と思いつつも出掛けてきた。

台風15号の接近と秋雨前線?の影響で、東京は午後から雨。夜には本降りになってしまった。「WAGONの試乗はいつも 台風で雨」などと思いつつ、19:00過ぎにディーラー着。McIntosh の試聴だけでもいいと思ったが、結局試乗もさせていただいた。

LEGACY TOURING WAGON 3.0R の試乗車は、先日の B4 3.0R 同様アークティックホワイト・パール(白)。 やはり雨の夜もその白は美しく、WAGONということもあり、白いボディは B4 よりさらに美しかった。内装も先日の B4 3.0R と同じアイボリー レザーセレクションであった(タイトル写真はショールーム展示の同型車。ブリリアントシルバーメタリック(銀))。3.0Rのミッションは、スポーツシフトE-5ATのみの設定であるから、前回のB4 3.0Rと同じミッションということになる。

雨の夜、不慣れな車ということで、若干緊張気味に試乗はスタート。後方視界は狭く、またワイパーを使わないと後がよく見えなかった。リヤガラスは雨と後続車のライトのためクリアではなく、ワイパーが拭き取る範囲だけがクリアに見えた(LEGACYのリヤワイパーは間欠付き)。これは WAGON 2.0R の試乗(雨の日中)では感じなかったこと。おろしたての新車であり、恐らく保護コーティング剤がガラスに残っていたか、水垢が乗っていたのだろう。試乗車では自分の IMPREZA WAGON(前後はrain・X、サイド&ドアミラーはハイドロテクト塗布)のようにはクリアな視界は望めないか。

視界が狭いと感じた点については、ルームミラーが標準の平面鏡であること(私はワイドミラーを使用)。そして意外と LEGACY のリヤガラスが狭い(ピラーが太い)こと、IMPREZA に比べドライバーからリヤガラスまでが遠いことが原因であろう。まぁ、これも慣れだと思うが…

先日いただいた 3.0R のビデオで「WAGON よりも B4 の方がハンドルが若干重め」と、モータージャーナリストが語っていたが、そう思って走ると今夜のWAGONの方が軽い気がした。タイヤはどちらも 215/45R17 を履くが、今夜の場合は路面が濡れていることでハンドルが軽くなっている可能性も考慮しなければならないだろう。

ブレーキの効きもとても良く、安心感がある。軽い踏力で十分な制動力が得られた。B4、TOURING WAGON とも 3.0R では、2.0GT系と同じフロント・ベンチレーテッド(17インチ・2ポット)、リヤ・ベンチレーテッド(15インチ)という贅沢なブレーキが装備されている。LEGACY のラインナップの中では最も重い部類に入る 3.0R。当然といえるかもしれない。

お陰様でこのところ4台の新型LEGACYを試乗する機会に恵まれた。人の“慣れ”というのは面白いもので、当初「随分ハンドル径が小さいなぁ」と感じたMOMOステアリングであるが、先日の B4 3.0R あたりから「自分の IMPREZA にも、この小径のMOMOが欲しいなぁ」と思うようになった。別にそれがスポーティーだとか、自分が走り屋だとかいうことではなく、ただ「握りやすい、操舵しやすい」と感じてきているのだ。果たして IMPREZA に小径MOMOがマッチするかはわからないが、ステアリングホイールも含めた LEGACY のドライブフィールを相当気に入ってきているのかもしれない。

今でこそ私は IMPREZA WAGON(全長4415mm、全幅1695mm)に乗っているが、過去小さい車を乗り継いできた。今でもクラウン、マークU、セドリックといった車は、あまり運転したくないと思っている。では何故、全長4680mm(WAGON)(4635mm(B4))、全幅1730mmというサイズのLEGACYを、わずかな時間の試乗とはいえ“愉しい”と思ってドライブすることができるのか? いろいろ考えてみたのだが、それは前方視界の良さではないだろうか。LEGACY は全長、全高ともにコンパクトな水平対向エンジンの利点を存分に生かし、対人事故における歩行者保護のためのエンジンルーム内の空間を確保しつつ、ボンネットを“下げる”ことができている。このことが LEGACY の視界の良さを生んでいるのだ。車輌の全長や、ドライビングポジションから車輌先端までの寸法を、競合車種と比べてみたわけではない。しかし、クラウンなど直列6気筒(V型8気筒)縦置きレイアウトの車との決定的な違いは、ボンネットが目の前に大きく広がり視界に入ってくるか、それともほとんど見えないか、この点にあると思う。またこのように前方視界が良い、車輌直前の背の低いものでも発見しやすいということは、安全に直結すると考えられるのだ。「スラントノーズは見切りが悪い」という人も多くいるだろうし、クラウンなどはフェンダーマスコットにより、車輌先端をより分かりやすくする工夫をしている。それでも私にとっては、LEGACY の方が運転しやすいのである。同じスラントノーズでもウインダムはえらく見切りの悪い車だったが、現行モデルはどうなのだろう? (←デザインからすると、以前と変わらない気がする)

今回初めての夜間試乗となったわけだが、ELを用いたメーターは視認性がよかったし、ドアを開ければ後方への注意を促す(足元照明も兼ねる?)ライトが点灯するし、パワーウインドウ・スイッチには小さな赤いランプが点灯するし…やはり、IMPREZA とは装備が違う(;_;) 何といっても McIntosh の水色に光るロゴと赤く光るつまみ・ボタン類(エアコンも)が、車内のムードをとても素敵なものにしてくれる。これでお気に入りの音楽でもかけながらドライブしたら、最高だろうなぁ。低音が豊かに響く McIntosh、私はAORやR&B、JAZZなど聴きながらドライブしてみたい…

今夜は雨も降り、台風が太平洋上を進んだために、前日(9/20)までの残暑が嘘のように気温が下がった。本革シートに装備される「前席シートヒーター」も試してみたが、腰が暖かくて気持ち良かったぁ(^_^) 「気持ち良くて、眠くなっちゃいますね(^_^;)」とセールスも笑っていた。

もうひとつ。ショールームに展示したTOURING WAGON 3.0Rで「リヤゲートオートクロージャー」作動の様子も見せていただいた。最近、サイド・スライドドア装着車などに装備されるものと同じ機構で、半ドアまで閉めれば、あとは車がドアを引き込んで閉めてくれるもの。IMPREZA のリヤゲートは、しっかりと閉めないと半ドアになることがよくある。LEGACY もその傾向はあるのだろうか? しかし、TOURING WAGON 3.0R ではその心配はない。“そっと”リヤゲートを“置けば”、あとは自動的に閉まってくれる。今までどおり“ボンッ”と閉めても問題はなく、その場合でも「オートクロージャー」が作動し、リヤゲートが一旦引き込まれる様子が見られる。この機構は、重い荷物がある場合など特に重宝するだろう。

試乗を終え、ショールームでセールスと雑談しながら「(レポート書くのに)何かネタ下さいよ〜」と言うと、「“すごく、いい。”と書いておいてください」と彼は冗談を飛ばしていた。私は「それ、CM のコピーじゃないですか(^_^;)」とすかさず突っ込んだ。

 

9/22放送の『新車情報(TVK)』は「LEGACY B4 2.0R」だった。三本氏は「3ナンバーになったことで、レガシィを諦めなければならなかったユーザーもいたはずで、残念だ」とか、「何で上級グレードと、こんなところで差を付けるんだ。同じしつらえにできるんでしょ、ぜひやってくださいよ」など、いつもどおり“不躾な”厳しい意見を連発していた。私はそんな三本氏が好きだし、三本氏は実はスバルがとても好きみたいだった(^_^;)

いろいろと厳しい突っ込みはしていたが、「欧州プレミアムブランドの半分の価格で、同程度かそれ以上かもしれない上質の車を手に入れることができる」と LEGACY のことを高く評価していた。メルセデスやBMW、アウディを買うとなれば、500万や800万はするだろう。LEGACY TORING WAGON 3.0R なら、フル装備でも400万。そう考えると、お買い得感は高い。

 

TOURING WAGON 3.0R TV CF のコピーは『仕立てのいい、スポーツ。』、『すごく、いい。』である。そのコピーに嘘はない。

(2003.09.23記)

 

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